ドクターよろず相談所 開業医のためのお悩み解消ブログ

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「開業医って孤独だよな…相談相手もいないし」と思っている先生のために、さまざまな事例をご紹介しています。お悩みのことがありましたら、お気軽にご質問ください。

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2010年5月28日 (金)

ビルの一室を借りて医院を開業する予定です。注意事項はありますか?

現在勤務されている先生からのご質問です。

開業される場所を決めることは大きな意思決定です。

ただ、ここで安心はできません。

賃貸契約や医院設計、内装工事など大仕事が山積みです。

医療機器と並び、最大の設備投資になりますので、細心の注意が必要です。

まず、賃貸契約の内容の確認をきちんと確認しましょう。

できれば賃貸契約に詳しい弁護士さんにチェックをしてもらいましょう。

一般的な契約書をそのまま使われているケースも多いようですが、契約はあくまでも個別のものです。いざという時には契約書が法律代わりになりますので、細かい点までチェックしましょう。

自分の方針や将来の計画などに照らし合わせ、賃貸方式や期間、更新方法、退去時の決まりなど確認します。

ビル診の場合はビルの管理規定などもありますので、これも確認する必要があります。休館日、開館時間、休館日・時間外の出入り、管理費なども確認します。

賃貸料や保証金などの価格の交渉もきちんと行いましょう。賃貸契約をしてもすぐに診療ができるわけではありません。内装工事や行政への開設届など時間がかかります。契約後しばらくは賃料を免除してもらえるよう交渉をしてみましょう。

医院のレイアウト設計、内装工事は大きな経費がかかります。コストが過大にならないよう注意しましょう。

最大のポイントは信頼できる医療に精通した業者さんを選ぶことです。

開業されている先輩、ご友人から紹介してもらうと安心かもしれません。

時間に余裕があるのであれば、複数の設計士さんにお話を聞いてみてはどうでしょうか。設計はやはりフィーリングが大事です。自分と一番フィーリングのあう人を選びましょう。

設計士さんは医療専門の方が好ましいです。医院特有の設計をしなければなりませんので、未経験の方では不安です。開院時や開院後に不具合が発生して、手直しをすると手間もコストもかかってしまいます。

施工も業者さんをコンペなどで選べば適正なコストで行えるでしょう。信頼できる設計士さんに施工・コストの管理をお願いすることも可能です。

工事の区分にも注意が必要です。一般的にA工事、B工事、C工事と区分されています。Aは工事も費用負担も貸主さん、Bは工事は貸主さん費用負担は借主さん、Cは工事も費用負担も借主さんが行います。

ここでよく問題になるのはB工事。その範囲や経費がどれぐらいになるのかでよくもめるのです。借主さん側からすると予想外の経費がかかり、開院に支障をきたすこともあります。

賃貸契約を結ぶ前に、概要でもよいので、B工事について打合せをしておく必要があります。

できればB工事のコストを概算でも出してもらい、事業計画にも盛り込んでおくようにしましょう。

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2010年5月27日 (木)

ハイ・イールド債券投資信託から同じタイプの商品への買い替えを勧められました。どうすればよいでしょう?

医療法人の理事長先生からお母様の資産運用についてのご質問です。

答えは、今回は見送ってください。

お母様の運用商品は米国ハイ・イールド債券投信レアルコース毎月分配型という商品です。

買い替えを勧められた商品は同じタイプの商品でアジア通貨コースというものです。

ベースの商品は同じで、運用する通貨だけが違うのです。

買い替えには数パーセントの高い手数料が必要になります。

買い替えの目的がよくわかりませんので、今回は見送っていただくことにしました。

毎月分配型の投資信託は現在の売れ筋商品で、投資信託の6割がこのタイプだという情報もあります。

年金のように毎月お金をもらえるので、ご年配の方を中心に人気があるようです。

お母様のお話をうかがいますと、不動産所得や公的年金などで相当の収入があり、日々の生活やレジャーなどには困らないとのこと。

また、お父様からの相続財産も保有されています。

今回のケースでは、お母様が毎月分配金をいただく必要はありませんでした。

気になるのは、ハイ・イールド債券に投資をしているということです。

募集資料にはこのように書かれています。

「米ドル建ての高利回り事業債(ハイ・イールド債といいます。)を実質的な主要投資対象とし、高水準のインカムゲインの確保と中長期的な信託財産の成長を図ることを目的として運用を行います。」

「ハイ・イールド債とは、一般的に格付けの低い社債(事業会社が発行する債券)で、格付機関によってBB格相当以下の格付(投機的格付)が付与されている高利回りの社債です。」

つまり、信用力の低い債券なので、運用利回りが高くなっているということです。

お母様は十分な資産、収入がおありなので敢えてリスクをおかして毎月の分配金をもらう必要はありません。

経済危機もささやかれるこの時期。

リスクの高い商品からより安全だと思われる商品に資産を移転することも検討してみてはいかがでしょうか。

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2010年5月26日 (水)

長男が成人しました。医療法人の理事に就任することはできますか?

医療法人の理事長先生からのご質問です。

ご長男が成人されたので、理事に就任して理事報酬を支払いたいとのご希望です。

答えは可能です。

都道府県によって指導している内容が違うことがありますので、事前に確認をされることをお勧めします。(未成年者でも条件によって就任可能な場合もあります。)

ちなみに、東京都の医療法人設立の手引には以下のように書かれています。

【東京都】

役員は、前記1(2)の「欠格事項」に該当していない方で、自然人に限られます。また、未成年者、設立しようとしている法人と取引関係にある営利企業の役職員になっている方が役員に就任することは望ましくありません。

新役員の就任は都道府県への届け出が必要です。

役員変更届(役員就任承諾書、履歴書、印鑑証明)、社員総会・理事会の議事録などを提出します。

報酬を支払う場合は、議事録に報酬額を明記しましょう。

期の途中に報酬を支払う場合は、期初に決めた理事報酬の総額を超えないか注意しましょう。

また実態に応じた報酬額、新理事の勤務先の規則なども考慮に入れて報酬について検討しましょう。

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2010年5月21日 (金)

医業経営研鑽会のHP・ブログができました。ご覧ください。

医業経営研鑽会のHP・ブログができました。

会の理念や会員の要件、今後の研修カリキュラムなど詳しくお伝えしています。

医業経営をお手伝いされている方は是非ご覧ください。

http://www.kensankai.org/index.html

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2010年5月17日 (月)

医療法人の本院移転は簡単にできるのでしょうか?

医療法人の理事長先生からのご相談です。

現在、賃貸でクリニックを開院されています。.

現在の場所から移転をされる予定とのこと。

移転は簡単にできるのかな?

というご質問でした。

答えは結構手間がかかります。

個人クリニックの場合は、比較的簡単なのですが、医療法人の場合は手続きが煩雑です。

大きな流れとしては、まず定款変更の手続きをして、認可がおり、登記終了後に新しい診療所開設許可申請、診療所廃止・開設届、保険医療機関指定申請などの手続きをすることになります。

個人開設から医療法人を設立・開設する時のイメージに近いと考えてください。(書類は法人設立時よりは少なくて済みますが2年間の事業計画書なども必要です。)

定款変更申請、認可、登記手続き、登記完了、診療所開設許可申請、開設許可、診療所廃止・開設届、保険医療機関指定申請など、すべての手続きが完了するまでには少なくとも2カ月はみておくとよいのではないでしょうか。

認可や登記に時間がかかったり、行政から手直しなどを求められることも考えられますので、余裕をもって動くことが重要です。

まずは、行政のHPで必要な手続きや書類を確認しましょう。

できれば事前に行政の方と相談することをお勧めします。

新たな賃貸契約、内装工事、引越しなどの段取りと、行政への手続きを表にまとめ、無理のないスケジュールを組むようにしましょう。

必要書類などはこちらを参考にしてください。東京都中央区保健所

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2010年5月14日 (金)

医療法人の理事である母親に理事報酬をいくら支払えばよいでしょう?

お母様が医療法人の理事になっておられる先生からのご質問です。

勤務状況やお母様の経済状況などによって報酬額を検討する必要がありますね。

まずは勤務実態がどのようになっているか。

理事であっても勤務実態がなければ報酬を支払うことは難しいですね。

また非常勤の場合などもそれに応じた報酬額が妥当だと思われます。

次にお母様の経済状況。資産をお持ちなのかどうか、理事報酬の他に収入があるのか、収入の額はいくらなのか・・・なども考慮する必要があります。

今回のケースではお母様はお金やスタッフの管理など、理事長先生の右腕として日々働いておられますので、それに応じた報酬をいただいていました。

問題はお母様が多額の資産をお持ちということ。(お父様からの相続財産)不動産収入、年金収入もあり、多額の所得税を支払っていおられることです。

もちろん理事報酬がなくても生活には困りません。

お母様に報酬を支払っても多額の所得税を支払わなければなりません。

他にも所得があるので、お母様の資産はどんどん増えている状況です。

このままでは将来多額の相続税を支払わなくてはなりません。

所得税を支払い、相続税も支払うとなるとダブルパンチですね。

今回のケースでは理事長先生とご相談をして、お母様に状況をご説明、理事報酬を下げる方向でお話をさせていただくことになりました。

今回は資産をお持ちで、他の所得があるケースでしたが、ケースバイケースで理事報酬の額を検討することが大事です。

所得税がいくらかかるのか、被扶養者からはずれてしまうことはないのか、などもきちんとチェックしましょう。

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2010年5月10日 (月)

学資を貯めるには学資保険のほかにも色々な方法がある

お子様の将来の学費をどのように貯めればよいのか。

続けてご相談をいただきました。

まだ子供は小さいけど、医学部に進学する可能性がある。

私立医学部だと学費が高いな・・・

というのが悩みの種です。

学費を積み立てる方法として、まず考えられるのが「学資保険」

こればネーミングの勝利ですね。

学資保険の主な目的は二つ。

1.確実に学費を積み立てる。(できれば利子が少しでも多くついて欲しい)

2.親が亡くなった時にも、学費を確保したい。

貯金と保険の二つの機能を持っているのが、「学資保険」です。

2.の機能、保険に沢山入っておられる方は1.の貯金の機能だけあればよいので、学資保険より利率がよく、確実な貯蓄方法(運用方法)があればそちらのほうがよいかもしれません。

また、学資保険にも様々なタイプがあります。余分な保証がついているため、払った保険料よりも満期に戻ってくるお金が少ないものもありますので注意しましょう。

また、貯金と保険の二つの機能を持つ保険商品も沢山あります。

代表的なものは養老保険、終身保険など。(終身保険は途中解約が前提です。)

これらも学資保険と比べてみて、どちらが有利か確認してみるとよいでしょう。

終身保険の中には、一定期間の払戻率を低く抑え、将来の戻ってくるお金の率が高くなっている商品もあります。

お子様がまだ小さく、10年以上先の学資を必要とされる方にはお勧めかもしれません。

また、終身保険の機能を持ちながら、三大成人病(がん、脳卒中、心筋梗塞)に診断された時に保険金がおりる機能も持ったものや、保険料免除の特約を付加できるものもあります。

要は目的に応じて、ご自分にあった商品を選ぶことが大事です。

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2010年5月 8日 (土)

女性医師の開業は信頼できるサポーターの確保など工夫が必要ですね

女性のドクターからご相談がありました。

土曜日に代診をお願いできるドクターはいらっしゃらないか?

ドクター紹介のご依頼でした。

これまでご本人がずっと診療されてこられたので、お話をおうかがいしてみると・・・

お子様の進学を控え、学校の説明会、見学会に行かれたいとのこと。

土曜日に開催されることが多いので、その時に代診をお願いしたいとのことでした。

この先生のご主人も医師で、なかなか時間がとれないようです。

さらにお話をうかがうと、日々の業務も大変です。

お金の管理や、人事管理など全部ご自分が動かなければなりません。

診察と日々の業務でクタクタになってしまうとのこと。

男性のドクターが開業されている場合、奥さまがそれら業務のお手伝いをされているケースがほとんどです。

ただ、考えてみると男性ドクターの場合でも奥さまのご事情でお手伝いができない場合は同じ環境になってしまいますね。

信頼できる人材の確保、スタッフに業務を任せることができる仕組みなど、対策を考えてみます。

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2010年5月 7日 (金)

自院の強みを100書き出してみると見えてくるものがある

クリニックの経営も競合が厳しくなり、診療報酬が前年比マイナス傾向のお客様がいらっしゃいます。

先生、スタッフとも大変感じがよく、患者さんの満足度も高そうです。

古くから続くクリニックで知名度は高いのですが、広報活動が少し不足しているのではないかと感じています。

新しく来ていただきたい患者さんへの広報活動に力を入れてみることになりました。

自院の特徴、強みをわかりやすくまとめる。

患者さんのどのような悩みを解決してさしあげられるのかをまとめる。

様々な媒体を通じて、わかりやすくお伝えしようと考えています。

その準備として、院長先生に自院の強みを100書き出してください、とお願いしました。

連休中にもかかわらず一生懸命書き出していただき、メールで送っていただきました。

これを読んだだけで、特徴、強みがイメージできる内容です。

自分のことは客観的に判断しにくいので、第三者に見てもらうとまとまりやすいのではないかと思います。

これをベースに広報活動を行っていく打合せをさせていただきます。

院長先生のこのやる気があれば、きっと患者さんが来てくれると感じています。

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2010年5月 6日 (木)

医業経営研鑽会が設立されました(医業経営コンサルタントを目指される方へ)

平成22年5月1日、医業経営研鑽会が設立されました。

この会の目的は以下の通りです。

本会は、病医院及び介護施設等(以下、医療機関という)に対する医業経営コンサルタントを本業として行う者の資質の向上を図り、正しい情報をもとにした知識を深め、その知識を実務で活かせるための見識を備える研鑽を重ねることで、自他ともにプロフェッショナルの医業経営コンサルタントであると認められる者になることを支援し、より多くの医療機関が良質な医業経営コンサルティングを受けられることを目的とする。

この会を設立された方は税理士の西岡秀樹先生です。

私も設立に携わらせていただいています。

真剣に医業経営のコンサルティングを行いたいと考えておられる方々のご参加を心よりお待ちしております。

詳細は以下のURLでご確認ください。

http://www.kensankai.org/idea.htm

http://kensankai.blog.so-net.ne.jp/

HP,ブログは充実したものにするよう鋭意、準備中です。

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2010年5月 5日 (水)

森を見ず、木を見てしまうことで起こる不幸を回避する

クリニック経営のご相談を受ける中で、「○○○を買いたいんだけどいいかなぁ?」

とか、

「○○○が節税対策にいいんだけど、どうだろう?」

というご相談をお受けすることが多々あります。

お客様のご希望ですので、すぐに「いいですね!」

と言って差し上げたいのですが、中には???

と首をかしげるようなご相談もあります。

そんな時には、「目的は何でしょうか?」「将来まで見通してメリットはあるのでしょうか?」

などとお聞きすることにしています。

そして、

現在の経営状況、将来の計画、将来の予想など全体を考えて、本当に今それを買うことが必要なのだろうか?本当に今その行動を起こすことが必要なのだろうか?

を一緒に考えさせていただくようにしています。

高額で購入した医療機器がほとんど稼働せずにほこりをかぶっている、バブルの頃に購入した賃貸マンションの借り手がつかず、借入金の負担ばかりが残ってしまった、医療法人で購入した別荘がほとんど利用されていない、逓増定期保険の解約返戻金がピークになったので解約せざるを得ないが返戻金に課税されてしまい、預金で持っていたほうがよかった・・・

などなど、後から失敗だった・・・

という事例が多いのです。

もちろん、何から何まで固く考える必要はありません。

一呼吸おいて、目的はなんだろう?

長い目で見て本当によいのだろうか?

部分だけでなく、全体を考えて判断をするようにしてみましょう。

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2010年5月 4日 (火)

Twitterは医業経営に役立つのか?

ビジネスの世界でTwitterの活用が注目されています。

Twitterを称賛する意見、否定する意見など賛否両論です。

あくまでもTwitterは道具であり、どのような目的のために、どのように利用すると効果が出るのか?

を考え、必要であれば利用すればよいのではないでしょうか。

個人的にはTwitterは時間をかけて人との関係性を深め、信頼関係を深めていくのに有効なものだと考えています。

自分という人間をよく理解してもらうためのツールです。

日本ではこの数カ月で急速に利用者が増えていますが、まだまだ少数派です。

しかし、HPやブログの例をみると、あっという間に利用者が増えました。

今後Twitterの利用者が増えてきたときに、地域の患者さんとの関係を深め、信頼関係をつくる重要なツールになる可能性もあるのではないでしょうか。

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2010年5月 3日 (月)

医療法人のクリニック移転は簡単か?

医療法人のクリニックを移転したいが、どうすればいいんでしょう?

とご相談をいただきました。

理事長先生は簡単に手続きができると考えておられたのですが・・・

結構手間がかかります。

個人クリニックを医療法人開設に変更するのに近い感じだと考えるとよいでしょう。

移転のためには、まず定款変更が必要です。

移転先の場所に医療施設の場所を変更しなくてはなりません。

定款変更のための社員総会(理事会)の議事録、開設しようとする施設の概要(平面図、賃貸契約書など)、2年間の事業計画などの書類も必要です。

不動産の登記簿謄本など、公的書類も準備する必要があります。(詳細は各行政のHPなどでご確認ください。)

定款変更が認められると、登記をします。

この後に、、新クリニックの開設許可申請を行います。

許可がおりたら、現クリニックの廃止、新クリニックの開設届を行うのです。

新たに保険医療機関医療機関指定申請なども行う必要があります。

また、これにあわせて新クリニックの不動産賃貸契約や設計施工なども行わなければなりません。

間を空けずに診療を行うには、スケジュールをきちんと組んで綿密に行動する必要があります。また、手続きのミスも絶対避けなければなりません。

まずは、新クリニックの設計図を保健所(または行政)に確認してもらいましょう。

また細かい手続きの内容を行政と打ち合わせしながら動かれることをお薦めします。

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