ドクターよろず相談所 開業医のためのお悩み解消ブログ

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「開業医って孤独だよな…相談相手もいないし」と思っている先生のために、さまざまな事例をご紹介しています。お悩みのことがありましたら、お気軽にご質問ください。

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2010年9月21日 (火)

クリニックの受付スタッフが毎日、患者さん別の点数表を手書きで作っています。この業務は必要なのでしょうか?

整形外科医院を運営する医療法人の理事長先生からのご質問です。

答えは、目的やメリットを考えて、無駄な業務はできるだけなくしましょう。

このクリニックでは受付スタッフが毎日患者さんの診療報酬リストを手書きで作っています。

理事長先生は無駄な作業と思い、やめてもらうようお話をされたのですが、スタッフからは必要な業務だとの返事がありました。

目的はレセプト請求時のチェックに使うためでした。

慢性疼痛管理料と消炎鎮痛処置とを比較し、どちらが有利か判断しているのです。

慢性疼痛管理料・・・130点、月一回に限り算定

消炎鎮痛処理・・・・・ 35点 一日一回算定

月に4回処理をすると 35×4=140点となり、慢性疼痛管理料を上回ります。

月末にどの患者さんが何回処置を受けておられるのかを数えているのですね。

大変な作業です。

改善案としては

1)レセコンなどでリストがプリントできるのであれば、そちらを利用する。(手書きはミスが発生します。)

2)このチェック作業によりどれぐらいの金銭的メリットがあるかを計算する。

3)労力や残業代などに金銭的メリットが満たない場合はこの業務を廃止する。(慢性疼痛管理料に統一する)

などが考えられます。

このクリニックのスタッフはちゃんと目的を持ってこの業務を行っていましたが、目的もなくただ慣例だからと同じ業務をされているケースをよく見受けます。

日々のルーチンワークを続けていると、自分が行っている業務の目的は何か?を考えずに従来の仕事を続けてしまうこともあります。

新しいレセコンや電子カルテなどを導入された時は業務見直しのチャンスです。

今行っている業務にムダはないか、皆さんで考える機会にしてください。

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2010年9月16日 (木)

新規に採用したクリニックのスタッフが扶養家族の範囲で働きたいとのことです。年間収入をいくらに抑えればよいのでしょうか?

新規にクリニックを開院される先生からのご質問です。

答え:年間103万円、130万円を区切りにして、個別の事情を考えて年収を調整してください。

103万円は所得税の非課税の区切りです。妻本人の所得税については、年収が103万円以下の場合は課税されません。(住民税の非課税基準は100万円です。)

税金を払いたくないのであれば、年収を103万円以下に抑えればよいのですが、それを超えた収入以上の税金がかかることはありません。(ちなみに103万円を超えた部分の所得税・住民税の税率は当初合計で15%です。)

130万円は健康保険・厚生年金の被扶養者(扶養家族)の基準です。年収が130万円未満の場合は健康保険・厚生年金の扶養家族になることができます。

健康保険では保険料を納めることなく3割負担で治療を受けることができます。

厚生年金では保険料を納めることなく、国民年金(老齢基礎年金)が将来もらえます。

年収が130万円以上になると、国民健康保険に加入・保険料を納め、国民年金保険料を納めなければなりません。

扶養家族の範囲を超えた場合、税金(所得税・住民税)については、年収の増加分をこえることはなく、手取りは増えますので悪くないですね。

健康保険と厚生年金に加入することになると、150万円程度まで年収を増やさないと、手取りが健康保険と厚生年金の保険料の増加分を超えません。

こう考えると130万円が大きな分かれ目になるようですね。

また、夫の家族手当も忘れてはなりません。

夫の勤務先に家族手当がある場合、その支払い基準も確認をしておく必要があります。

各ご家庭の状況をよく考え、年収を調整するようにしましょう。

*妻の年収が103万円を超えると配偶者控除がなくなり、配偶者特別控除になります。配偶者特別控除が受けられるのは141万円までとなっています。103万円を超えても141万円までなら、配偶者特別控除が受けられますので、収入が増えても手取りは減らないようになっています。(夫の所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者特別控除はありません。)

参考URL

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2010年9月13日 (月)

一ヶ月後にクリニックを開院します。スタッフを採用しましたが、接遇研修をするべきでしょうか?

一ヶ月後にクリニックを開院する予定の先生からのご質問です。

答えは、

「目的やスタッフのレベルに沿って接遇研修をするかどうかを検討しましょう。」

先生は、この一カ月で電子カルテや医療機器、窓口業務の打ち合わせなど、研修・ミーティングのスケジュールを考えておられます。

その中で、接遇研修を行いたいと考えられたとのこと。

スタッフの皆さんに、「患者さんのために快いクリニックの環境を作る」という理念に沿った対応をしてもらうことが最大の目的です。

理念は先生がきちんと作られ、ミーティングを行うごとにスタッフに繰り返し伝えられています。

スタッフの皆さんは医療施設をはじめ、勤務経験の豊富な30代から40代の方ばかりです。

接客の経験も豊富です。

このようなクリニックではありきたりの接遇研修を行っても意味がありませんね。

このケースでは先生と相談をさせていただき、スタッフにミーティングを開いてもらい、電話対応や接遇のマニュアルを作ってもらうことにしました。

押しつけられるよりも、自分が参画し考え納得した時に人はモチベーションが上がるといいます。

先生もその考え方に賛同していただきました。

スタッフ全員の経験と、先生の理念を融合した素晴らしいマニュアルができ上がるのではないかと期待しています。

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2010年9月 3日 (金)

クリニックを近日開院します。将来は医療法人で運営したいと考えています。医療法人設立の時期はいつごろがよいのでしょうか?

クリニックを開院されたばかりの先生からのご質問です。

この答えは、目的や経営状況によって個別に判断をしましょうということです。

医療法人を設立される目的には大きく二つあると思われます。

一つ目は複数の医療施設や介護施設を開設するなど、けいえいの多角化を図る場合。

二つ目は財務体質を強くするため。(節税など)

この他にも事業承継、相続対策なども考えられます。

これらの目的が複雑に絡み合っているケースが多いようです。

まずは、何のために医療法人を設立するのかを明確にしましょう。

多角化が目的であれば、最初から医療法人を設立することも考えられます。

財務体質の強化が目的なら、収入・利益の状況をみて、医療法人を設立したほうが有利な時期になってから(または、なると予想される時期)に設立をしましょう。

くれぐれも注意しなければならないのは、目的もはっきりしなく、業績も明確に予測できない徐協で、根拠もなく医療法人を設立することです。

周りの方の声で、安易に医療法人を設立し、後から失敗した・・・

と言われる先生も沢山いらしゃいます。

単純に消費税のことを考えると、2年間は個人で医業を行い、3年目から医療法人を設立すると効果的です。

この方法をとると、4年間は消費税がかからないのです。

消費税は自由診療にかかる税金です。(保険診療にはかかりません。)

自由診療の割合の多いクリニックでは大変有効です。

これについては「基準期間がない法人の納税義務の特例」を参照してください。

まずはご自分のクリニックの目的、状況をみて慎重に考えましょう。

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