ドクターよろず相談所 開業医のためのお悩み解消ブログ

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「開業医って孤独だよな…相談相手もいないし」と思っている先生のために、さまざまな事例をご紹介しています。お悩みのことがありましたら、お気軽にご質問ください。

開業医の退職金

2013年1月21日 (月)

【今日の質問】父親に代わり、新たに医療法人の理事長に就任することになりました。父に退職金を支払いたいと思いますが、留意点はありますか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

開業医のビジョン実現ナビゲーターの近藤隆二です。

先週降った雪がまだ残っています。

外出される方はお怪我のないよう、お気を付けください。

今日のご質問はお父様に代わり、医療法人の理事長に就任される予定の先生からいただきました。

理事長を長年務めた父親に退職金を支払いたいと思います。

現在、医療法人で本院・分院(別診療科目)を開設しており、現在は父親が本院の管理者になっており、私は分院の管理者になっています。

父親は理事長を退いた後も治療を続ける予定です。

退職金を支払う時の注意点はありますか?

というご質問です。

【答え】

理事長を退かれたときに退職金を支払う時には、形式的には職責・報酬額などをどうするのか、実質的には代表者が誰なのか?という2点に注意しましょう。

お父様が理事長を辞められたのちには、理事になられるか、通常の勤務医になられるかになると思われます。

その時の報酬は少なくとも理事長時の報酬の半分以下になっていることが望ましいのではないでしょうか?

今回のケースでは、本院の管理者がお父様ですので、分院を本院に、本院を分院に変更したほうが良いと思います。

また、理事長を交替した後にも、お父様が実質的な経営者でいらっしゃると税務調査時に退職金の否認をされる可能性も考えられます。

代表印の管理や部屋の利用状況、経営判断を誰が行っているのかなどをチェックされることもあるようですので注意しましょう。

今回のケースでは、一つの方法として、本院を分院に変更した後に、閉院してお父様の個人診療所として新たに開設するという方法も考えられます。

これであれば、完全に医療法人の経営にかかわっていないことが明確になりますので安心ですね。

そのためには早めに理事長就任時の業務の引き継ぎをしておくことが重要です。

退職金を支払った時の税務に関しては、税理士さんによく相談されたうえで、退職金の支払額や支払い方法、報酬額などを決めるようにしましょう。

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2012年10月16日 (火)

【今日の質問】医療法人の理事長です。理事長を辞め退職金の一部として生命保険契約を個人に移すことにしました。契約者、受取人は誰にすればよいでしょうか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

10月に入って、秋晴れが続いています。

何をするにもいい季節になりましたね。

今日の質問は医療法人の理事長先生からいただきました。

長年医療法人の理事長を務めてこられましたが、息子さんに医業を承継してリタイアされることになりました。

退職金の一部としてご自分が被保険者となっている生命保険契約を受け取る予定です。

保険契約者や保険金受取人の変更をしなければなりませんが、誰にすればよいのでしょうか?

というご質問です。

【答え】

生命保険契約を個人に移す目的を明確にして、名義をだれに変更すればよいのかを考えましょう。

とりあえず個人に名義を変更して、将来的に解約することが目的でしたら契約者を理事長先生ご自身にされ、保険金受取人を奥様かお子様にされるとよいでしょう。

今回のケースでは、理事を務められていた奥様も同時に退職され、退職金を受け取る予定です。

理事長先生は資産を多くお持ちで、将来、相続が発生した時には最高税率の相続税がかかる見込みです。(最高税率 50%)

少しでも相続税を節約するために、今回はこの保険契約を奥様の退職金の一部とすることにしました。

そして、契約者を奥様、被保険者は理事長先生、保険金受取人を奥様にすることになりました。 

この契約の形にすると、 保険金を奥様が受け取る場合、一時所得となり25%の税率を超えることはありません。

一時所得金額の計算は以下のようになるからです。

総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円)=一時所得金額

この金額を二分の一にして、他の所得と合算し課税されることになります。

注意点としては、契約者を奥様、保険金受取人をお子さんにすることです。

この場合は贈与税が課税されますので、保険金額がそれほど大きくなくても税率が高くなる恐れがあります。

生命保険の契約形態によって、税金の種類が違ってきます。また税金の種類によって税率が大きく違ってきますので注意が必要です。

目的や状況をよく考え、適切な契約形態をとるようにしましょう。

注意:
平成24年10月16日時点の税制をもとに書いている記事です。
将来、税制、税率が変わる可能性がありますので、詳細は税理士さんにご確認ください。





 

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2012年10月 5日 (金)

【今日の質問】医療法人の理事長です。理事長を辞め、息子に医業を承継します。退職金をもらう予定ですが、資金が足りません。分割で受け取ることはできるのでしょうか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

ドクターよろず相談所の近藤隆二です。

今日は気持ちのいい青空が広がっていますね。

明日からは三連休です。よい休日をお過ごしください。

今日のご質問は医療法人の理事長先生からいただきました。

長年、理事長として医療に携わってこられましたが、息子さんに医療法人を承継することになりました。

医療法人から退職金を受け取る予定ですが、資金が不足しています。

退職金を分割で受け取ることはできるのでしょうか?

というご質問です。

【答え】

退職金を分割で受け取ることはできます。

分割で受け取った場合、損金算入は

①社員総会での決議等により金額が具体的に確定した事業年度

②支給した事業年度

での損金算入が認められています。(法人税基本通達9-2-28

退職金を分割で受け取る場合、その期間が長くなると、退職一時金ではなく退職年金とみなされる可能性があります。

退職一時金の場合は「退職所得」、退職年金の場合は「雑所得」となり、一般的には「退職所得」のほうが納税額が少なくなります。

税法ではその基準が明らかにはなっていないようですが、あまり長期にならないよう気を付けましょう。

見解が分かれる可能性がありますので、詳細は顧問税理士さんとしっかり打ち合わせをしてください。

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2012年8月29日 (水)

【今日の質問】医療法人の理事をしている妻を個人型確定拠出年金に加入させたいと思います。可能でしょうか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

ドクターよろず相談所の近藤隆二です。

今日のご質問は医療法人の理事長先生からいただきました。

医療法人の理事である奥様が個人型確定拠出年金に加入されたいとのこと。

加入できるのでしょうか?

というご質問です。

【答え】

個人型確定拠出年金の加入資格は以下の通りです。

企業年金等に加入していない厚生年金被保険者、国民年金第1号被保険者(自営業の方等)であれば、個人型年金に加入し、掛金の拠出を行うことができます。(60歳未満)

今回のケースでは、理事である奥様は厚生年金の被保険者で、医療法人には企業年金はありませんので、加入することができます。

また、理事長先生ご自身も加入することができます。

ちなみに、今回のケースでは月額の掛金は23,000円が限度となります。

個人型確定拠出年金は所得控除されますので、所得税・住民税の節約になります。

また、年金を受け取るときには雑所得として課税されますが、公的年金等控除が適用されます。

受給は原則60歳からですが、
60歳時点で通算加入者等期間が10年に満たない場合は受給年齢が遅れます。

個人型確定拠出年金は加入者が運用関連運営管理機関を選定します。

そして、選定した運用関連運営管理機関が提示する運用商品に関する情報をうけて、加入者自身により運用商品を選択します。

運用は自己責任で行うということですね。

仕組みを十分理解して、加入されることをお勧めします。

参考:
個人型確定拠出年金HP


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2012年5月25日 (金)

【今日の質問】個人クリニックを開設しています。今年は所得が大きくなりそうなので、小規模企業共済に加入しようと考えています。6月から加入する予定ですが、過去5か月分も掛けることは可能でしょうか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

ドクターよろず相談所の近藤隆二です。

5月も終盤になってきました。

昼夜の気温の差が大きい日が続きます。体調管理には気を付けましょう。

今日のご質問は個人クリニックを開設しておられる院長先生からいただきました。

今年は患者さんが増え、所得が大きくなりそうです。

退職金の積み立てを小規模企業共済で始めたいと思います。

6月に加入手続きをする予定ですが、1月から5月分を支払うことはできるのでしょうか?

というご質問です。

【答え】

掛け金を年払いにすることで可能です。

年払いであれば、今年中のいつ掛け金を支払っても全額を所得控除することができます。

なお、13ヶ月以上の掛金を前払いした場合、その年の掛金に充当される分だけが所得控除の対象になります。

詳細は小規模企業共済のHPでご確認ください。



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2012年5月21日 (月)

【今日の質問】個人クリニックの院長です。現在、小規模企業共済に加入していますが、クリニックの手伝いをしてもらっている妻も加入できるようになったと聞きました。加入の条件などはあるのでしょうか? 【答え】はコチラ⇒

こんにちは。

ドクターよろず相談所の近藤隆二です。

今朝は日本中が金環日食の話題で持ちきりでしたね。

エネルギーをいただき、今週も元気にまいりましょう。

今日のご質問は個人クリニックの院長先生からいただきました。

現在、院長先生は小規模企業共済に加入されていて、毎月7万円の掛け金をかけておられます。

これ以上は掛け金を増やすことができないのですが、奥様も小規模企業共済に加入できると耳にされました。

何か条件はあるのでしょうか?

というご質問です。

【答え】

奥様がクリニックの共同経営者とみなされれば加入することができます。

個人クリニックは、常時雇用する従業員の数が5人以下であれば院長先生が加入することができます。

平成23年1月から制度が変更になり、共同経営者も加入することができるようになりました。

共同経営者とは、個人事業主とともに経営に携わっている方で次の要件をともに満たす方となります。

・ 事業の経営において重要な意思決定をしている、または事業に必要な資金を負担している。

・ 事業の執行に対する報酬を受けている。

この要件を満たしていれば、奥様、お子様でも個人事業主1人に2人まで共同経営者として共済に加入することができます。

共同経営者として加入した場合、3年ごとに加入時から引き続き事業主の方とともに事業の経営に携わっていることを確認するため、中小機構から状況確認のための文書が送られてきます。


小規模企業共済は全額経費になり、また退職所得の税制が利用できるため大変有利な制度ですが、共済事由によっては給付金が払い込みの金額よりも低くなる場合などがあります。

将来の経営計画なども考慮に入れたうえで検討するようにしましょう。


詳細は小規模企業共済のHPでご確認ください。

【注】
・医療法人は小規模企業共済を利用することはできません。
(個人クリニックから医療法人に移行した場合には退職金として支払われます。)
・常時使用する従業員には、家族従業員や臨時の従業員、共同経営者(2人まで)は含みません。

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2011年2月14日 (月)

【今日の質問】5年後、息子に医療法人を事業承継することにしました。5年後に退職金をもらうため積立をしたいと思います。よい方法はありますか? 【答え】はコチラ⇒

おはようございます。ドクターよろず相談所、近藤隆二です。

今日のご質問は医療法人の理事長先生からいただきました。

ご子息が勤務医で、5年後に医療法人の事業を承継することになりました。

その時には完全にリタイアをするので、退職金を受け取りたいとのこと。

退職金積立の良い方法はありますか?

とのご質問です。

【答え】

現在の業績(利益)や今後の見込みを考え、方法を検討しましょう。

利益がほとんど出ていない状況では、退職金の積立をすることは困難です。

今後の事業計画をたて、退職金の積み立てができるかどうかを検討しましょう。

積立ができそうな場合にはどのような方法がよいのかじっくりと検討しましょう。

今回のケースでは医療法人の業績が向上しつつあり、大きな利益が継続的に見込めるので積立を行うことにしました。

今まで積立を行っておらず、現状では現預金も多くないので、5年間で退職金を積み立てます。

生命保険の一種、逓増定期保険を利用することにしました。(保険料の1/2が経費になり、節税しながら積立が出来ます。)

逓増定期保険の利用には注意が必要です。

解約返戻金の返戻率のピークを過ぎると、返戻率が急激に下がってしまいます。

ピーク時に退職金支払いのような経費が発生しないと節税の意味がなくなってしまうのです。

今回のように、理事長先生のリタイアの時期が明確になっている場合等の他は利用を控えたほうがよいでしょう。

また医療法人の利益の額によっては逓増定期保険よりも銀行預金のほうが有利なこともあります。

利益800万円以下の法人税率は22%(18%)、23年度税制改正では19%(15%)になる予定です。(カッコ内の数字は期間限定。これに法人税に法人住民税が加わります。)

利益が800万円未満の場合は、銀行預金で保有していても相当のお金が残ることになります。

逓増定期保険を利用した場合とどちらが多くお金が残るのか比較をしましょう。

退職金の積み立てはできれば早い時期から計画的に行うことが望ましいですね。

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2010年6月11日 (金)

医療法人で加入している逓増定期保険の解約返戻金のピークが来ます。解約したほうがよいでしょうか?

医療法人の理事長先生からのご質問です。

今回のケースでは、今期の利益見込みを確認しながら解約のタイミングを検討することにしました。

逓増定期保険は節税のために利用されることが多いようです。

医療法人で利益が出ていたため、10年ほどまえに加入をされたとのこと。

逓増的保険は加入から10年前後で解約返戻金のピークが来て、その後急に返戻金が減少します。

このピークを逃すとせっかく貯まったお金が戻ってこなくなってしまいます。

では、解約すればいいのでしょうか?

そう簡単には話はまとまりません。

この逓増定期保険は保険料がすべて損金になっています。

解約返戻金はすべて益金になり、課税対象になるのです。

せっかく節税した効果がなくなってしまいますね。(返戻金は支払った保険料に届きませんので、結果的に預金においておいたほうがよかったことになってしまいます。)

今期の利益が赤字の見込みであれば、その補てんに解約返戻金を充当すればよいのですが、赤字にはなりそうにありません。

このようなケースは結構多いのではないでしょうか。

一般企業の場合は景気の影響などで、黒字、赤字を繰り返すことがありますが、経営が軌道に乗っている医療法人の場合は利益が安定的に出るケースがほとんどです。

逓増定期保険に加入される時には、出口(解約する時)のことをよく考えることをお勧めします。

逓増定期保険の会計処理については、こちらを参考にしてください。

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2010年4月 5日 (月)

病医院経営とライフプランの融合を目指す

クライアントの先生方のお手伝いをさせていただく時によく感じることがあります。

お忙しくて、ゆっくりと将来について考える時間がないということ。

そのため将来に漠然とした不安をお持ちの方が沢山いらっしゃいます。

子供の医学部の教育費をまかなうことはできるのだろうか・・・

子供に事業承継をしたいが、どうすればよいのだろう・・・

今後の医業経営はうまくいくのだろうか・・・

事業を承継した後はハッピーリタイアをしたいが、お金は貯まるだろうか・・・

相続対策も考えなくては・・・

などなど

沢山考えなくてはならないことがあります。

何にどこから手をつけたらいいのだろう・・・

がわからず、何もしない

とりあえず目の前のことに対応しよう・・・

と、よく考えないで行動を起こす

こんなケースがほとんどではないでしょうか。

その結果、中長期でみると大きなお金のロスが出たり、もっと前にきちんと考えておけばよかったと後悔することが出てきたりします。

これらを防ぐためには、医業経営計画・ライフプランを明確にする必要があります。

将来自分はどのような状態になっていたいのか?

・医療法人の事業承継は何時、誰にするのか?

・理事長退任の時期、その後の生活費などはどうまかなうのか?(退職金の金額、個人資産の目標)

・そのためには医業経営はどのような状況になっていなければならないのか?

などを考え、医業経営計画・ライフプランを一枚の表にまとめてみましょう。

全体像が見えて、課題や行わなければならないことが自然と見えてくるでしょう。

この表を見ることで部分最適が必ずしも全体最適にならない・・・ということもよく理解できるはずです。

ここで注意しなければならないことは、人任せにしないで、自分で考え、納得できる目標をたてること、納得できる方法をとるということです。

まずは概要でも結構ですので、ご自分で表をつくってみましょう。

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2010年4月 2日 (金)

お金を残すための3つのポイント

診療を継続していくためにはお金が必要です。

また、第二の人生を幸せに過ごすためにもお金が必要です。

少しでも効率よくお金を貯めていきたいですね。

個人の開院では節税の方法は限られてきますが、医療法人を設立すると対策の幅も拡がります。

医療法人を設立した時にお金を残すための3つのポイント

①医療法人と個人の税率の差を活用する

②所得の分散をする

③税金と上手なつきあいをする

個人の最高税率(所得税・住民税)は50%です。

医療法人の税率は(保険診療、概算)

利益 800万円までは 約20%

利益 800万円超   約35%

個人の最高税率 50% と 法人の税率 20%、35%の差を上手に活用すると法人にお金が残りますね。

このお金を将来の医業のために活用しましょう。

医療法人の理事報酬のバランスをとることも大事です。

理事長の報酬額は過大ではないか?

理事(配偶者)の報酬額は過少ではないか?

他の理事の報酬額は適切か?

をチェックしましょう。

実態に応じて、バランスをとることにより、全体の税金を減らことも可能です。

また、

役員退職金の活用はできているか?

役員退職金の積み立て方法は適切か?

ムダな保険に入りすぎていないか?

支払った税金をリカバリーする努力はしているか?

などもチェックしましょう。

これらのことをチェックして工夫をすることで、全体としてお金が残る体制を築くことができるのです。

注意することは、一つのことに囚われてしまい、部分の最適のみを求めないこと。

目的や目標を明確にして、全体最適になるような対策をうつことが重要です。

*税率は概要です。詳細は税理士さんにご確認ください。

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